Dynamics365 導入支援事例
- ニアショア事例 -

Dynamics365 Finance & SCM 導入支援事例
(ニアショア事例)

コンサル支援、開発支援(X++開発、移送、品質強化・効率化)、その他支援を行いました。

<Dynamics365 Finance & SCM 機能概要>

Microsoft Dynamics365はAll in One統合パッケージです。
FinanceとSCMの機能全体図は下記になります。

FinanceとSCMの機能全体図

<コンサル支援>

プロジェクトの背景

AXからDynamics365にバージョンアップ後も使用していく中で、導入当初の仕様が現行業務にそぐわない部分があり、課題・要望を抱えておられました。
これらの課題・要望を整理すると、業界固有の要件もあり、Dynamics365の標準機能では対応できず、アドオン機能実装として要件定義を行いました。

課題・要望に対するアドオン機能概要(例)

課題・要望 アドオン機能概要
請求書には請求明細を印字していないものもあり、その明細を参照できる機能が必要 請求明細のCSVファイルを作成し、Azure共有フォルダに出力する(BI連携)
入金消込処理に非常に手間がかかるため、業務負荷を軽減したい -
実際の入金単位に合わせて入金予定データを作成してほしい 入金予定データを自動作成する
請求先ごとの振込手数料の算出、銀行休業日の入金ルールを考慮してほしい(マスタ化) 入金予定関連マスタ項目を追加、画面入力に加え、マスタ登録用のエクセルファイルの一括登録機能も実装する

アドオン機能実装の効果

マスタ登録の容易化と入金消込業務の負荷軽減に繋がりました。また、ファイル連携により既存BIでの請求明細データの参照を可能にしました。

<開発支援>

  • アドオン開発(言語:X++)
    Dynamis365のアドオンやカスタマイズのため、詳細設計と開発・単体テストを行いました。
  • 開発レビュー
    各開発担当者の開発したソースのコーディング規約・命名規則観点でのレビュー、および、詳細設計書・テスト仕様書とテスト結果についてレビューを行いました。
  • パッケージ移送
    各開発担当者の開発したアドオンをビルドしてパッケージを作成し、各環境に配置してユーザーが利用可能な状態にしました。
    パッケージ移送の流れのイメージ
  • 品質強化・効率化
    レビュー指摘を削減して品質の向上を図るため、開発者・レビューアー共有のチェックシートを新たに作成しました。
    弊社内で一定期間検証して効果を確認し、他社BP様に横展開して運用を行いました。
    また、移送については、移送先環境ごとに手順が異なる部分があったため、手順のチェックリスト化と変更対象ソースのリスト化および更新履歴の管理を行いました。
    これらの活動により、コーディング規約や命名規則が遵守され、成果物の品質が向上しました。
    移送手順を明確にしてドキュメント化したことで移送漏れを防止し、運用チームへの引継ぎもスムーズに行うことができました。

<その他支援>

  • アクセス権限設定
    Dynamis365の画面、ボタンやメニューなどのアクセス権の設定を行い、利用ユーザーが組織ごとにアクセス可能な機能の制限を可能にしました。
    内部統制の基本的要素の運用維持とセキュリティ向上に繋がりました。
  • Dual Write設定
    Dynamis365CRMとのデータ連携のため、FOとCRMそれぞれのエンティティの項目マッピングを行い、データの同期を行いました。
    FOとCRMとでデータの整合性を保ち、マスタやトランザクションの双方への入力(二重入力)がなくなりました。

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